「SHINE A LIGHT」 観てきました!
マーティン・スコセッシが撮った「現在」のストーンズ。
なんかR&Rってとにかく1音目が大事、というか、掴みはOK?みたいなので半分以上は決まっちゃうものなんだと思うんですが、これが以外に難しいと思うんですね。
で、まあ、何が言いたいかというと
ストーンズの「掴み」はヤベえ!
多分、「ライブをカッコよく始められる選手権」なるものがあったら
世界一位です、確実に。
「何か年とったストーンズってどうなの?」とか多分、毎年言う奴はいると思うんですが
そういうのを一瞬で黙らせる力が、あの「一音目」にはあります。
(もちろん今回はスコセッシ監督の演出の力も大きい!てかあれはズルイ!)
そしてその一音目を紡ぎ出す、”キックスタート・ジニアス”
キース・リチャーズ!
一般的に「頭の切れるビジネスマン=ミック、R&Rバカ=キース」というイメージですが
彼も相当アタマのいい人ですね。
僕がこの映画で、勝手にキースに教わったのは
「3分間のR&Rの中でギターは常に鳴っている必要はない」ということ。
言い換えれば
「これ!という必要な音さえ鳴らせばあとは弾かなくてもよい」
R&Rなんていう「若者の音楽」というイメージのものを、
70歳近くで未だカッコよく演り続けられるのは、このポイントに気づいたからでしょう。
運指テクニックだけで言えば、その辺の中坊にも劣る彼ですが(これは意義ナシよね?)
ツインギターという形式と、ブルーズという音楽の流れをホントに上手く利用してるんですね。
でも、こんなもん教わったからって誰にでもできるもんじゃないです。
彼のビジュアル・雰囲気もあってこそできる芸当。
途中のメンバー紹介の最後がキースだったんですが、その時の彼の格好が
「黒のロングコート、そして襟元には金のドクロ!」
もうね、リアル・海賊!(実際にパイレーツ・オブ・カリビアンにも出演してました)
船の2・3隻は一瞬で沈められそうです。
そんな彼が、観客の大勢のセレブレティを前に(クリントン元大統領!など)
「今のジョーク、受けただろ?」
とかちょっと自嘲気味に言ってる姿は、まさに「歩く 世界の治外法権」でした。
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と、まあキース・リチャーズのことばっかり書きましたが、
次はチャーリーワッツ辺りを中心に観ようかな~と思ってます。
…え、何が?
2回目ですよ!
正直、今回はキースとミックしか観てませんでした…
多分3回は行かなならんだろうな~
あ、あとネタバレですが、エンドロールの曲がすごい良かった。
インストの曲なんですが、途中で
「…これは使えねえなw」
っていう笑い声が入って急に終わるんですね。
そこで初めて、「え!これセッションやったんや!」っていう。
なんかそういうところも含め、全編を通してすごくセンスが良い構成で、
さすがスコセッシ、いい仕事をしてはる!という感じです。