『今回のいにおは恐ろしい。』
トンネルの中の怪物、蝶の異常発生、子供たちのウワサ話。これらがキーポイントとなり、過去と現在が交差しながら物語は進む。
何と言えばいいのだろう。何を言おうとしても伝えづらい。でも難解というだけで終わらしたくはない。決して読み終わった後味は良くないけど、このやるせなさは現実にも当てはまることなんじゃないかな?浅野いにおの描く世界は、一切の甘えはなく、過酷な日常。特に今作は救いようがないほどに酷い世界です。
ふわふわした浮遊感、少し不思議で幻想的な世界。この漫画は、新しいおとぎ話みたいだ。しかも、グリム童話にも負けないほどの怖い、おとぎ話ですけど…。子供に読ませると間違いなく道がそれることでしょう。