昨日おとついと、アーカムの考え方について色々みなさんの意見を聞きました。方々の方に広く意見を聞かなければいけないですが、まずは著作権に詳しそうなブロガーさんたちに。
そこで集まってきたご意見や過去のエントリで関連のありそうなことを「はてブ」でまとめてみました。
今までは自分や身近な友人などに話をしてきたこと(アーカムでできること参照)でしたが、広く意見を求める事で自分が考えてなかった問題や疑問もでてきました。
・ユーザにとっては、作家に還元するっていうのはどうも自分たちユーザの利便性やメリットの享受に結び付かないのではないか?
たしかにそうです。よりよい作品を生み出すために利益を還元するわけなのですが、そういうメリットってイマイチエンドユーザや読者には伝わらないものだと思います。還元するコストが自分たちの購入する古本に乗っかってくるんであれば尚のことだと。
僕はユーザと作家のつながり、作品の2次利用などで享受できるメリットがあればユーザも納得できるんじゃないだろうかと考えてます。
・還元する相手をどのように特定し、分配するか?
これも非常に大きな問題ですね。すでに著作者が死亡してる場合や絶版になってる作品に関して、本の著作権は音楽などに比べ比較的シンプルですが、それでもひとつの作品に数人もしくは数社権利が入り組んでる場合があります。これを1作品づつ管理していくのは大変骨の折れる作業です。還元する金額の過多も権利者によっては100万、200万円といった単位で還元する権利者もいれば、何年たっても数千円しかたまらない作品もあるはずです。アフィリエイターの報酬の支払いに似てるのかもしれません。
今、話題のGoogleブック検索でも同じように誰にどうやってダウンロード販売の代金を返還するか?という問題がありますので、できればそういうデータベースは共有して活用すればいいのではないかと思ったりします。
・支払の名目は何にするのか?
そもそも法律では中古品の転売権利は所有権に内包され著作権料などを支払わなくていいわけです。それを無理やり権利の一部として還元すると現在の法律にそぐわない制度になりますし、仮に法改正し広く課金することになれば、じゃあ車は?中古の家電はどうすんの??といった話になってしまいそうです。
僕はあくまでコピーが可能なコンテンツを対象とした、「作家応援金」としてスタートさせるのがスムーズなのではないかと思います。あくまで寄付に近い形をとる。まあ、当然、支払う人たちも商売として中古ビジネスをやってるわけですから、ギブ&テイクの発想はあってしかるべきだと思います。とにかく法改正を伴うとかそういう大きな話にしてしまうと、話が前にすすまないような気がします。
・還元する金額は何パーセントにするの?
これも支払う側、受け取る側一番気になる部分ですね。自分が古本ビジネスをしてる一員ですので、できれば少ないに越したことはないというのが本音ですが、受け取る側はその反対の力が当然働きます。少しでも多く還元してほしいと思うはずです。中古商品は何世代も所有権が移動していきますので、ひとつの作品が世に出ることで何回も利益が還元されてしまいますので販売額の数パーセントが妥当だと思います。たぶんそれもギブアンドテイクの発想で権利者側からの還元する者へのメリットにも大きく影響されるのではないでしょうか。
とりあえず今はこんなところ。もう少しヒアリングを続けてみて、次は作家さんにぶつけてみたいと思います。
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