OSMCAmazonセミナーの続きです
講義では、物流部門は触り程度だったので、懇親会の時に、講師の藤田さんの横にへばりついて、聞けることは全部聞きました
写真の藤田さんの目が怖いです・・・
Amazonはサイトの中身も優れているのですが、物流部門が非常に優れており、従業員の歩数を減らすことで、コストを削減し、削減したコストをお客様サービスに運用するといった形で、業務を行っています
何度かブログでも、Amazonのロケーション管理とアーカムのロケーション管理を比較して記事を書いてきましたが、今日の飲み会で、光明が差すとは、この事を言うのでしょうか!物流倉庫移転に向けて、色んな物が見えてきました
Amazonのピッキング歩数を減らす工夫
■1 大量の商品をあえて、色々な場所に登録を行う
Amazonでは、例えば、ハリーポッターの新作が入荷すると、それをあえて、全て一箇所に固めて登録するのでは無く、7割程度は一箇所に固め、その他の3割は各棚へ、あえてババラに登録しているようです
何故そのような事を行っているのかと言うと、Amazonでは在庫を引き落としを行う際に、棚番を持たして引き落としていないそうなんです!一日の注文伝票を出す際に、ピッカーが一番最短で歩ける歩数をロジックに加え、ハリーポッターとドラゴンボール2冊をピッキングするピッカーには、ドラゴンボールの近くにある、ハリポッターを取るように、在庫が引き落としされるそうです(読んでて分けがわからん人はスルーして下さい!アーカム従業員は絶対にわからなあかんよ!)
そうする事で、ピッキング歩数を減らしているのですが、この仕組みにも色々難点があるかと思います
まず、
◇あえてハリポッター千冊あるなら、300冊をあえて分布して登録を行わなければいけないって事
これは天下のAmazonさんですから、登録する商品も自動的にソートされ、従業員は考えずに、登録を行えるような形になっているとは思いますが、アーカムでは中々実現できない仕組みです(なんせ中古商品在庫は、ほとんど1しかないですからね)
◇各場所に分けることによって、間違えて隣の棚をピッキングしてしまった為、棚在庫に狂いが生じる可能性があり
これは、ロケーション管理を行っていると必ず発生してしまう事です アーカムでも浮遊在庫チェックは欠かさず行っているのですが、Amazonさんは、毎日どこかの棚で、誰かが浮遊在庫のチェックを行っているそうです
アーカムも在庫のチェックは、もっと頻繁に簡単な仕組みで出来るように、システムを構築するべきですね
■2 シングル注文・ダブル以上注文の処理
これについては、僕がアーカムで考えている物流の流れ・悩みと全く同じでした。
やはり天下のAmazonもアナログでの管理は、発生しているようです
シングル注文は、一筆書きでピッキングを行い、検品・梱包といった流れ
これはアーカムでも今後行っていこうと考えている部分です
納品書・配送伝票を検品を行った際に、出力する事でテレコ発送などのミスを未然に防ぐ事が出来ます
ダブル以上の注文は、意外にアナログでした
ピッキングは一筆書きで、何人かのお客様の商品を一気にピッキングを行うのですが、その後のユーザーごとの振分けは、細かく分類された棚に、ピッカーが仕分けしていくそうです
これは、本当に意外でした!Amazonなら、機械がソートしているのかと思ったのですが
(アメリカのAmazonでは機械が・・・みたいなお話もされていましたので、近い将来は、機械がおこなうのでしょうね)
アーカムの場合は、一人あたりの購入冊数が非常に多いため、まとめてピッキングを行ってから、ソートを行うのは非常に大変・・・しかも全巻セットは状態管理も行っており、同じ商品で状態が違う商品が、お客様に入ってしまう可能性もあるので、ダブル以上の仕組みは、独自で構築するべきです
今の形のブロックピッキングを進化させるべきだと思います
■3 目線の位置の棚の工夫
講義中にAmazonの倉庫内の写真を見て、気づいて藤田さんに突っ込んでみました
実はAmazonの棚は
一番上が一番高く
2番目が非常に低い棚になっています
これも、フリーロケーションという名の、アナログ管理が発生している現状だと思います アーカムも然りなのですが
一番上は、主に画集サイズの商品を中心にいれ
2番目の棚は、CD・文庫本のスペースになっているようです
そして一番下は、でかい商品
画集サイズと文庫・CDサイズを同じ棚で、管理を行おうとすると、最大で高低差が30センチ以上発生し、非常に棚のスペースが無駄になってしまいます
そのため、極端に背が低い商品と、背が高い商品は同じ棚に登録しないといった工夫をしているようです
アーカムの場合は、CD・文庫・画集サイズの商品のアイテム数が少なく、同じような棚の構成にしてしまうと、逆に棚が空いてしまってもったいない!といった現象が起きてしまう為、真似が出来ないです・・・
アーカムCDの管理はアイリスオーヤマ様が、今後も活躍するんでしょうね
新刊・新譜を扱っているからこそ、出来る棚の高さ管理だと思います
でもやっぱり悩んでいる所は同じなんですね
正直、もっと見えない物流の仕組みかと思っていたのですが、自分達の工夫でAmazonに負けない物流の仕組みを作り出せる自信があります・・・って言うかやらなきゃ移転する意味が無い!
アーカム新倉庫・受注管理システムが完成したら、OSMCで見学会でもしてもらうかな・・・と思いました(調子乗りすぎかな・・・)