頭脳警察のアルバムジャケなどでもおなじみのこのモンタージュ写真は、今や60、70年代を象徴するほど有名ですが、この事件の裏側で計画し、実行した青年たちを描いたのが、「アンラッキーヤングメン」。(あくまでフィクションです。事件は未解決。)
藤原カムイ×大塚英志というコンビの製作に、初めは「60年代の雰囲気に合わんの違うか?」と思いましたが、結果的には、逆にそれが功を奏した印象です。
「60年代」というある種、特有のイメージを持つ時代の匂いを消し、ただ「ツイてない若者たち」は何が欲しいのか、何ができるのか。そんな、どの時代の若者も理解できる普遍的なテーマを、この「3億円事件」に絡めてゆく様子が実にお見事。
「劇場型犯罪」と呼ばれたこの事件は、本当にただの「嘘(フェイク)」だったのか―。そんなフィクションならではの新しい解釈も楽しめる漫画。オススメです!
永井
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